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地震リスク分析サービス

2011年東日本大震災、2016年熊本地震など、地震が多発する日本において、防災力を向上させ、被害軽減・事業継続・速やかな被害からの復旧を図ることは、企業の経営上重要な課題となっています。一方、地震リスク対策の費用は無限にある訳ではなく限られたリソースを効率的に配分することが重要です。

地震リスク分析では、保険・再保険市場で世界標準のリスク評価モデルRiskLink®を利用し、地震による予想損失額を評価します。津波リスク分析や台風リスク分析など他の自然災害リスクを統合した分析も可能です。合理的な財務対策に活用でき、財務諸表のプロテクトにもつながります。

地震リスク分析の特徴

  • 地震保険の合理的な支払限度額の設定に!
  • 地震リスク分析は、新たに地震保険を調達する際や既存契約の見直しに活用されています。

    • 地震リスク分析により、合理的な支払限度額を設定し、保険ブローカー等を通じて地震保険を調達
    • 地震リスク分析により、支払限度額を見直すことで保険料を節減
  • 様々な地震リスクファイナンスの設計に!
  • リスクの証券化地震オプション災害コミットメントラインキャプティブなどの様々な地震リスクファイナンスの設計に活用されています。また、強固な財務体質あるいはBCPにより地震リスクを保有できる企業においてはその説明根拠に活用できます。

  • 効果的なBCPや補強対策などの検討を支援
  • 対策の優先順位を策定するためのリスクのスクリーニング、バックアップサイトやデータセンター等の候補地選定に活用されています。詳細なリスク分析を実施した場合には、効果的で実用的なBCPや補強対策などの検討に活用できます。

  • 海外の地震リスクの把握に!
  • アメリカ・ヨーロッパ・アジア・オセアニアの様々な国の地震リスクモデルがあり、海外拠点の地震リスク分析にも活用されています。

  • 第三者の立場に立った分析
  • 応用アール・エム・エスは保険会社や金融機関など特定の業界や企業と特別な関係は有していないため、第三者の立場に立った公正な分析として、高い信頼をいただいております。CSR やステークホルダーに対する合理的な説明にも活用されています。

地震リスク分析レベル

地震リスク分析には、レベル1分析とレベル3分析があります。レベル1分析とレベル3分析を組み合わせることも可能です。分析対象が複数の拠点から構成される場合、分析対象全体に対してリスク分析を行うポートフォリオ分析も行っています。また、休業損失の評価、英文レポートの作成、ならびに海外拠点の分析にも対応いたします。

レベル1分析

対象施設の基本情報のみを使用して行うデスクトップのリスク分析。現地調査は不要。

基本情報

  • 分析対象事業所の所在地、業種
  • 各建物の建物構造・建築年・階数
  • 建物毎の再調達価額(建物、建物内設備什器等)
  • 事業所毎の年間貢献利益等
  • 対象地点の地盤情報(ボーリング柱状図など)

レベル3分析

対象施設固有の情報を使用して行う詳細なリスク分析。㈱イー・アール・エスと協力して実施します。

レベル3分析の特徴

  • 設計図書、現地調査に基づき建物施設固有の地震に対する脆弱性を評価
  • 対象地点の地盤情報を反映した評価(地盤情報が得られた場合)
  • 建物施設の個別性を反映した信頼性の高い分析。レベル1分析より詳細な説明が可能
  • 耐震上の問題箇所の指摘、ならびに別途対策方針の提示も可能

※レベル1分析・レベル3分析ともに、地盤情報は無くても分析可能ですが、地盤情報があったほうが分析精度は上がります。

地震リスク分析結果

①イベントリスト

対象とする施設に対して大きな被害額を与える想定地震を抽出し、抽出した想定地震毎の予想損失額を明らかにします。

②リスクカーブ

対象とする施設に対するリスクカーブを算出します。目標とする確率に応じた予想損失額が把握でき保険限度額の設定などに活用できます。

リスク分析結果の活用

①レイヤー分析

理論的な純保険料に相当する年間平均(期待)損失額を算出します。また特定レイヤー毎の年間平均(期待)損失額も算出できます。免責額や保険限度額の設定などの各種検討にご利用いただけます。

②財務インパクト分析

地震リスク分析により、地震被害が企業財務へどのような影響を与えるかを知ることができます。地震による財務損失は、以下の2種類に分けられます。

  • 建物・生産設備の滅失・毀損による固定資産除却損や修繕費
  • 操業停止や操業度の低下による売上減・営業利益減

地震リスク分析により、被災に備えてどの程度の流動性を確保しておけばよいのか、株主資本はどの程度毀損するのか、営業利益で損失を吸収することが可能か、といったことを事前に把握することができます。耐震補強や保険による財務リスク低減効果も把握することができますので、効率的な地震対策を進める上での基礎資料となります。

図は、巨大地震が発生した場合のある企業の純資産残高と確率です。耐震補強や保険付保により、財務リスクが低下していることがわかります。理論的な純保険料に相当する年間平均(期待)損失額を算出します。また特定レイヤー毎の年間平均(期待)損失額も算出できます。免責額や保険限度額の設定などの各種検討にご利用ください。

日本の地震リスク

地震環境

地震は地下で起きる岩盤の「ずれ」により発生する現象です。地球は、中心から、「核」「マントル」「地殻」という層構造になっており、このうち「地殻」と「上部マントル」の地殻に近いところは「プレート」と呼ばれる硬い板状の岩盤となっています。

地球の表面は十数枚の「プレート」に覆われていますが、日本周辺では「太平洋プレート」「フィリピン海プレート」が、「北米プレート」「ユーラシアプレート」の方へ1年あたり数cmの速度で動いて、その下に沈み込んでいます。これらのプレートの動きにより、日本周辺では複雑な力がかかっており、世界でも有数の地震多発地帯となっています。

図 日本付近のプレートの模式図

気象庁ホームページ「地震発生のしくみ」を加工し作成

歴史地震

明治以降に日本で発生した地震で1,000名以上の死者が発生した地震をご紹介します。

表 明治以降で1,000名以上の死者を出した地震
発生年 地震名 Mj 全壊数 死者数 津波
1891 濃尾地震 8.0 93,421 7,273
1896 明治三陸地震 8.2 11,723 21,959
1923 関東大震災 7.9 109,713 105,385
1927 北丹後地震 7.3 5,024 2,912
1933 昭和三陸地震 8.1 7,134 3,064
1943 鳥取地震 7.2 7,485 1,083
1944 東南海地震 7.9 17,611 1,183
1945 三河地震 6.8 7,221 1,961
1946 南海地震 8.0 9,070 1,443
1948 福井地震 7.1 12,425 3,769
1995 阪神・淡路大震災 8.0 104,906 6,434
2011 東日本大震災 Mw
9.0
121,768 19,533

参考

地震ハザード

地震調査研究推進本部が公表している2017年版全国地震動予測地図では今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率が公表されています。

図 今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率(2017年版全国地震動予測地図)

※地震調査研究推進本部「全国地震動予測地図2017年版」を加工し作成

日本の地震ハザードの特徴としては以下のような特徴があります。

  • 他の国と比較して全体的に地震ハザードが高い。
  • 特に、関東~東海~近畿~四国にかけての太平洋沿岸と北海道東部で地震ハザードが高い。
  • 平野部では地震波が増幅しやすいため地震ハザードが高い。

世界の地震リスク

世界の地震発生場所

世界中の地震の発生場所を見ると、地震が発生する場所と発生していない場所がはっきりと分かれます。地震が沢山発生している場所は別々のプレートどうしが接しているところ(プレート境界)と考えられているところです。ただし、全ての地震がプレート境界で発生しているわけではありません。ハワイや中国内陸部で発生している地震のようにプレート内部で発生する地震もあります。

図 世界の主なプレートと地震の分布

出典:気象庁ホームページ「地震発生のしくみ」

世界の歴史地震

1901年以降に発生した地震でモーメント・マグニチュード9.0以上または50,000人以上の死者を出した地震をご紹介します。

表1901年以降に発生したMw9.0以上または50,000人以上の死者を出した地震
発生年 地震名 国名 Mw 死者数
1908 メッシーナ地震 イタリア 82,000
1920 海原地震 中国 8.5 235,502
1923 関東大震災 日本 7.9 105,385
1952 カムチャッカ地震 ロシア 9.0 多数
1957 アリューシャン地震 アメリカ 9.1 0
1960 チリ地震 チリ 9.5 5,700
1964 アラスカ地震 アメリカ 9.2 131
1970 ペルー地震 ペルー 7.9 66,794
1976 唐山地震 中国 242,800
2004 スマトラ地震 インドネシア 9.0 283,100~
2005 パキスタン地震 パキスタン 7.6 86,000~
2008 ウェンチュアン地震 中国 7.9 69,227
2010 ハイチ地震 ハイチ 7.0 222,570

参考

  • 国立天文台:理科年表 平成29年、丸善出版、2016年.